SSBB便り
2025.07.22.
英国式ブラスバンド British-style brass band
ブラスバンドはほとんどの方がご存じかと思われますが、『英国式ブラスバンド』とは一体どういうものなのかはあまり知られていないのではないでしょうか。
つい先日、旧芝川町(現;富士宮市)の芝川文化ホールでミュージックフェスⅦが開催され、そこで英国式ブラスバンドの生演奏を聴く機会があり、観てきました。


上のチラシの出演団体にある午後の部のトップバッター「ワイルド ボア バンド」がそのバンドで、その雄姿が次の写真です。

このバンド『ワイルドボアバンド』は、静岡県東部を中心に活動しているアマチュアバンドですが、演奏レベルはかなり高かったです。その為か『英国式ブラスバンド』にすっかり興味を持ち、『英国式』とは一体何なのか調べたところ、サクソルン属の金管楽器と直管楽器のトロンボーン、打楽器で構成された正式には28名の金管バンド(brass band)であり、日本では吹奏楽を「ブラスバンド」と言うが、英国では吹奏楽はウィンドバンド(wind band)として、明確に区別されているとのことです。
具体的な楽器構成と配置は次の通りです。
(下図は日本ブラスバンド指導者協会のH.Pより)

上図を見てお分かりのように、一般のブラスバンドにあるクラリネット、サックス、フルート等の木管楽器類はありません。あくまでも金管楽器が主体です。
なお、上図には含まれていませんが、パーカッションとして、ティンパニー、ドラムスセット、グロッケンやシロホン等の鍵盤打楽器の3名が入ります。
そして、他の演奏形態では金管楽器には鋭く刺激的な音色が要求されるのに対し、この「英国式」では楽器のラッパの部分が客席に向かないように演奏者は「コの字」か「馬蹄形」に並び、荘厳で柔らかく落ち着いたサウンドを醸し出します。観客に直接音が伝わらず、サラウンド感のあるほどよく調和された間接音を聴くことになるのです。またビブラートを多用することも特有のサウンドを生み出す要因になっているため、讃美歌のような美しいハーモニーの楽曲に適しているということです。
では、今回の実際の演奏の模様を観て(聴いて)いただきます。
1曲目
2曲目
いかがでしたか?
英国式ブラスバンドは静岡県内には2つほどあるようですが、全国的には各都道府県にプロやアマのバンドが結構あるようです。今回紹介したこのワイルドボアバンドは今年の12/21に富士のロゼシアターで定期演奏会(入場無料)の予定があるので、是非聴きに行ってみてはいかがでしょうか。絶対ハマります。
また、「英国式ブラスバンド」について詳しく知りたい方は次のWikipediaのURLからどうぞ。
ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8B%B1%E5%9B%BD%E5%BC%8F%E3%83%96%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%83%90%E3%83%B3%E3%83%89
By【S.H】